てくてく熊野古道 ミニガイド

てくてく熊野古道 ミニガイド
「熊野古道センター」

7.伊勢路最大の難所 ~八鬼山越え~

7.伊勢路最大の難所 ~八鬼山越え~

難所の先に、雄大な絶景。

八鬼山(やきやま)は、伊勢路はもちろん西国一の難所。「下からも降る」と言われるほどの豪雨と、急勾配の階段状の石畳が続き、峠道をさらに険しくしていました。また山賊や狼が多く出没して、旅人を苦しめたと言われ、行く先々に巡礼供養碑やお地蔵さまも多く佇んでいます。またこの地に伝わる悲恋もあり、尾鷲節には愛する人との仲を裂かれてしまったお柳さんの恋の歌も。「あの八鬼山がなければ、恋人に会えるのに…」と、今も昔も変わらない愛しい人を思う心情が歌われています。
さて、最大の険しい難所・八鬼山を越えれば、最近整備された「さくらの森エリア」。眼下に九鬼の町、熊野灘の向こうに志摩半島、遠くに大台山系の稜線を望む大パノラマが待っています。

愛らしい「ベロ出し地蔵」。

八鬼山にあるお地蔵さまをよく見ると大きく舌を出しているように見えます。「ベロ出し地蔵」と呼ばれる石仏です。多くは、八鬼山の中でも特に難所と言われる「七曲り」の途中や急坂を登り切ったあたりの路傍にあり、柔らかな舌を出すひょうきんな表情で旅人を和ませています。中には、唇をツンと突き出しているように見えるものもあり、その愛らしさはまさに筆舌に尽くしがたい!ぜひ実物と対面してみたいものです。

スタンプスポットへ戻る