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山岳ライター小林千穂さん 熊野古道伊勢路ブログ

【5日目】
伊勢柏崎〜古里(距離約26.0km)

歩行距離:
約30.0km
行動時間:
約9時間
  • ※歩行距離はGPSログによるものです。いろいろ寄り道したところも計測されていますので、実際の距離とは異なります。
  • ※行動時間は歩行時間だけでなく、昼食や休憩、寄り道した時間も含みます。

紀勢荘に泊まったところから話を続けましょう。

こちらも昭和の建物だそうです。
お部屋は落ち着ける和室。

波板ガラス、角の丸い窓枠などがレトロな感じです。
そして、どこもよくお掃除されていてピカピカ。

さりげなく置かれた小物もかわいいです。

お料理は魚づくし。
どれもおいしいのですが太刀魚の焼き物が特に好きでした。

紀勢荘のおかみさんもとっても気さくな方で(お話好き?)
いろいろなことを教えてくれます。
しかも、長期で歩いている人にはとっても助かることが。

お風呂に入ろうとしたら「洗濯できるよ。この洗濯ネットに全部入れて。そしたらそのまま洗濯機にかけておくから」
とおかみさんが声をかけてくれました。

わぁ、洗濯できるってすっごくうれしい!
4日分たまっているから、ここでスッキリ洗わせてもらっちゃお。
と思って、シャツから下着からみんなポイポイポーイと袋に入れました。

そしておかみさんに「お願いしまーす」と渡しました。
「夕食の時に洗ったの持って行くからね」
「はーい、すみませーん」
なんて言って、お風呂に浸かってゆっくりし、おいしい夕食をいただいていると…。

「はいこれ。洗濯ものここに干しておくね」
とお部屋に持ってきてくれたのはピシッとハンガーに干されている私の洗濯ものたち。

うわわっ!
自分で干すものだと思って下着まで渡してしまい油断しすぎた。。。(恥)

おかみさん、すみませーん。
旅の恥はかき捨てって言うしね。
あはは。。。

お母さんみたいに旅人をもてなしてくれるあったかいおかみさんでした。
ご主人もいい方でしたよ。

さあ、おかみさんに見送られて5日目も元気に出発しましょう!
今日は長丁場ですよ〜。

紀勢本線と紀勢道のそばを歩いていきます。

朝は地元の方たちが古道をお散歩をしていました。
犬を連れた女性がにっこり微笑んであいさつをしてくれます。

このあたりはひとりで歩いたので、あいさつだけでも心が通う気がしてうれしいものだなぁと思いました。
しばらくすると杉林の道になります。

そこで会ったおじさんは「道が荒れているかもしれないから気ぃつけてな」と声をかけてくれました。
「はーい」と返事をしてさらに歩いているとおばあちゃんに追いつきました。

どこまで行くの?と聞かれたので熊野までと言うと、目を丸くしてそれはご苦労なことで、と言って押し車の中からお菓子を出して分けてくれました。

懐かしいお菓子だ〜。
しばらくおばあちゃんと話をしながら歩きました。

そして思わず笑ったのは…
さっきのおじさんはおばあちゃんの息子さんで、犬を連れた女性はお嫁さんだそうです。

ここまで会った方が家族だったなんて!
3人はいっしょに住んでいるけれど毎朝バラバラにお散歩しているんですって。

おばあちゃんと別れてひとり、てくてく。

養豚場の裏を通ります。
豚舎の中ではフゴー、フゴーとブタが鳴いていました。

静かな旧道を進みます。

国昌寺の石碑手前で右折。

国昌寺に行き、大内山川沿いを歩きました。

古道歩きのコースは国道を行くより遠回りだけど、このきれいな景色を見せるために設定されたのかなぁと思いました。

紅葉し始めた木々。
だいぶ澄んできた川の水。
どちらもきれいになる途中ですが、やさしい色ですね。

大内山川を渡る手前で左に曲がると一里塚があります。
ここには推定樹齢400年の松の木があったのですが、昭和57年に枯れてしまいました。
新しく植えられた松が石碑の後ろで育っています。

一里塚のすぐ先にお手洗いと4km道標を見ました。

あと110km。
ここから杉林の山道です。

はじめは広い道ですがだんだん狭くなってきます。

わあ、川に近づいた!

この道はあまり歩く人がいないようで一部、道がわかりづらいところがありました。
でも、赤テープを辿ったらまたしっかりした道に出ました。

芦谷橋という木橋を渡って

大内山動物園の看板先で国道42号を渡り再び旧道へ。

このあたりも旧道沿いは趣のある建物が残っていますよ。
ますますいい旅になってきた予感がします。

大内山動物園の看板から旧道をしばらく行くと

紀勢本線の大内山駅があります。

駅近くは静かな集落だけど、駅のこっちと向こうに床屋さんを2軒、見かけました。
昔はそれだけ人が多かったのかな。
床屋さんの先に重厚な造りの灯篭が立っています。

説明板によると…

この常夜灯は明治はじめ、伊勢神宮に奉納するために宇治山田で作られました。

でも、神宮はシンプルな神明造り。
このように彫刻が入った灯篭は置けないと言われてしまったそうです。

それをこの地の人が譲り受け、ここに立てたんですって。

へえ〜と説明を読んでいると先ほどの床屋さんからおじさんが出てきて説明してくれました。
おじさんの話では釘を一本も使わず、全て組み木で作られているんですって。

大内山に来たら、見事な職人技を見てみてください。
(ここにあるものは復元ですが本物も大切に保管されています)

他にもいろいろなお話をしてくれました。

駅の向こう側に頭之宮四方(こうべのみやよもう)神社があって、この辺りでは「おかしらさん」と呼ばれ、頭の神様として大切にされているそうです。

受験シーズンには遠くからもお参りに来る人で賑わいます。
「おかしらさんにようお参りするから、ワシだけでなく、この地区の人はみーんな頭がいいんや」ですって(笑)。

昔は灯篭の立っているところでおかしらさんへの参道と熊野古道が分かれるので道を間違えないように置いた道しるべが今も残っています。
「くまの」と書かれているのがわかりますね。

床屋さんが2軒近くにあるけれど…
と聞いたら、大内山も昔は人がたくさんいてお店もいっぱいあったそう。

「今はじいさん、ばあさんしかおらん」とちょっとさみしそうでした。
そして、「だから、床屋も毎日こうやって遊んでるんや」って笑っていました。

おじさん、楽しい話をありがとう。

大紀小学校の先で国道42号に出ます。
国道をしばらく歩いているとおもしろいものが見えてきますよ。

牛乳瓶の上に牛が立っている?

いや、座ってる。

そうそう、大内山といえば牛乳。
酪農が盛んなんです。
さっきの大内山動物園看板先の信号を曲がると乳製品が買えるミルクランドがあります。

三重県のおいしいものやオススメスポットを知り尽くすYさんのイチオシは黒糖寒天バニラソフトとシュークリーム。
寒天ゼリーの上にソフトクリームが乗っているそうです。

でも、さっき通った時は朝早すぎて開店していなかったんですよね。

ああ、残念…。
と、ならないように実は前日にちゃんと行ってきました!

こちらが地元の方に人気のミルクランドです。

ローカルな感じが好き。

店内には大内山牛乳がたくさん並んでいます。

でも寒天ソフトとシュークリームを頼もうとしたら、運が悪いことに、この日は両方ともお休みなんですって。
ああ、残念…。

かわりにお茶の上にバニラを乗せるというダブルソフトを食べました。
ミルクが濃厚でとってもおいしかったです。

行動食によさそうな牛乳サブレも買いました。
中はこんな感じ。

写真を撮る角度を失敗。
サブレの間にミルククリームがサンドされているのですがこれでは見えないですね…。
すみません。

ソフトクリームがおいしかったので寒天ソフトも食べたい!
という思いがつのり、

別の日にまた行ってきました(笑)。
私が手にしているのは一番人気という黒糖寒天ソフト。
ゼリーとソフトクリームをうまく混ぜながら食べるといい感じです。

シュークリームも食べましたよ。
シューはサクッと軽くカスタードは甘すぎないのでペロリと食べられます。

寒天ソフトとシュークリームを食べるミッションを無事クリアして安心して宿に帰ってから肝心の大内山牛乳を飲むのを忘れた〜!
と気づいた私でした。

その後は国道24号を歩いて新宮まで106kmの道標を過ぎ、

梅ヶ谷駅前を通過。

その後も脇道に入りながら国道を進みます。

庚申さん、お地蔵さま、観音さまがそれぞれ祀られている祠を見て

荷坂峠の入口に着きました。

さぁ、ここから3つ目の峠越えです。
いよいよ世界遺産ゾーンに入りますよ!

ミルクランドで執念のスイーツ取材をしたところで書き忘れましたが

牛のモニュメントの先にある梅ヶ谷丁字路で伊勢路は荷坂峠とツヅラト峠の2つに分かれます。

そして、この2つの道は紀伊長島でまた合わさります。

私は荷坂峠を行くことにしました。
荷坂峠は伊勢と紀伊の国境だったそうです。

荷坂峠トンネル手前で左の山道に入ります。
すると、今まではなかった石碑を見ました。

三重県のスイーツ男子、Yさんに伺ったら世界遺産として登録された熊野参詣道にこの石のモニュメントがあるそうです。

おお〜
荷坂峠は伊勢から歩いてくると初めての世界遺産ゾーンなんですね。
わくわくします。

世界遺産に指定されている峠には石のモニュメントのほか、100mごとに木の道標が立っています。
今までの峠とは待遇が違う!

「01/12」の表示は峠の距離とスタートからの位置を表していて、歩く目安になるんですよ。

この表示を見ることで荷坂峠は1.2km、
今は起点から100mのところにいるというように現在地がわかるんです。
この標識が歩くときにとっても便利でした。

初めて通る世界遺産の峠ということで気合を入れていましたが、1.2kmとは意外に短い?

しかも、荷坂峠はほとんど登りがなく下り基調で楽々です。
道幅も1mぐらいあって、なだらか。
今までの峠でいちばん歩きやすいです。

熊野古道が開拓されたころの本道はもう一方のツヅラト峠でしたが江戸時代の初めごろから荷坂峠が主に使われるようになったそう。

途中、標識に従って右へひと登りすると沖見平に出て、その名の通り海が見えます。

内宮を出発してからこれまた初めて見渡す海。
(荷坂峠は初めてのことが多いです)

海が近い!

伊勢平野を通ったあとずっと山の中を歩いてきたので気づかなかったのですが、いつの間にか海の近くに来ていたんですね。

荷坂峠の先は峠越えが続くということで、サポートスタッフは、女子力が高いM君から峠越えのスペシャリストMうさぎ氏に交代しました(苗字だと同じMになっちゃうので)。

Mうさぎ氏は3回も伊勢路を完走しているランナー。
しかも、槍ヶ岳を日帰りで往復してしまう体力の持ち主なんです(山好きなの〜)。

世の中にはすごい人がいるものですね。
伊勢路の道を知り尽くしているのでとっても心強く思いました。

荷坂峠は江戸道と明治道があります。

道標の前でどっちへ行くべきかと立ち止まったら、すかさずMうさぎ氏が明治道の方が歩きやすいよと教えてくれました。

明治道は荷車も通れるように写真のような感じでなだらかなのですが、江戸道は歩き道なので直登に近い急坂なのです。
Mうさぎ氏の言う通り明治道を選んで正解でした。

おかげで楽々と荷坂峠を越えられ林道に出ました。

林道には石垣が積まれています。
お城の石垣とは違って壁のような感じ。

敷地の境界かしら?と見ているとMうさぎ氏が「これは猪垣(鹿垣・ししがき)ですね」と教えてくれました。
獣が入って畑などを荒らさないように作られたそうで、この先随所で見られるんですって。

へぇ〜。
楽しみです。

一里塚を過ぎて、舗装路を進みます。

やがて住宅地に入りました。
ある家の前を通りかかると…

うわわっ、船が家の中に入ってる!

窓を突き破って船が入ったのか、船が入ったあとに何かでガラスが割れたのか…
どちらでしょう?

民家の間をしばらく歩いて道の駅「紀伊長島マンボウ」に到着。

シンボルのマンボウが随所で見られます。

なんでマンボウなのかしら?と思ったら紀伊長島ではマンボウを食べる文化があるそうです。
水族館でマンボウが泳ぐのを見て以来、かわいい魚だなぁと思っているけれど食用になるんですね。

伊勢路の目的はこの地の文化を知ることでもある。

丸い体がキュートなマンボウだけど…
ここは食べてみるしかないでしょ!
ちょうどお昼だし。

ということでマンボウのフライ定食を注文。

まもなくアツアツのマンボウフライが目の前に。

食感は水に戻した干しタラのような感じでちょっと繊維っぽく、弾力があります。
くさみはまったくなく、味はシンプルな白身魚でした。

ありがたくマンボウをいただいた私は、古道から離れて道の駅の裏手に続く桟橋を行くことにしました。

だって片上池を見ながら歩けるこんなにステキな道が続いているんですもの。
片上池は見た目は大きな池ですが海とつながっていて、海の魚が見られるそうですよ。

桟橋をたどっていくとカッパが置かれたお店がありました。

中に入ってみるとおしゃれなカフェ。

ガラスの吹き抜けの造りが明るくひと休みするのにいい場所です(道の駅で休んだばかりだけどね)。
紅茶をたのんでマスターとお話をしました。

ここのマスター植田さんはこれから私が向かおうとしている魚まちのご出身で魚まちのガイドをされているとのこと。
ランチタイムの営業が終わってからでもよかったら案内するよと言っていただいたのでお言葉に甘えることに。

植田さんとは魚まちで待ち合わせをすることにし、私はてくてく歩いて先に魚まちへ移動します。

紀伊長島の駅前を通り、メイン通りに出ると

木のオブジェがたくさん並んでいました。
道の駅マンボウにあった彫刻も同じ人が作ったのかな?

ふみきりや(何屋さんでしょう?)前を通るとまもなく魚まちに入ります。

ついに、新宮まで100kmを切ったよ〜!

そして魚まちで植田さんと合流しました。

魚まちガイドツアー、出発します〜!

魚まちはメイン通り以外は細い路地が続いています。
まずは町全体を見渡してみましょうということで眺めのいい橋へ移動します。

途中の路地で私の目を釘付けにするものに出会いました。

道端に突然、

ヨウム〜!!!!

一瞬、ウチのハルが飛んできたのかと思いました。
私、5年ぐらい前からハルと名付けたヨウム(この鳥といっしょ)を飼っているんです。

簡単な言葉をしゃべって、
朝起きると「おはよう」
寝る前は「おやすみ〜」
私が家を出るときは「行ってきます」とか状況に合わせて単語を使い分けるんです。

かわいいでしょ?

おやつを食べたい時は「食べる!食べる!」と言います。
(私の留守中はみっちゃんがお世話係で食べる!食べる!攻撃を受けているものと思われる)

魚まちのこのお宅も個人だと思うのですが大型インコやオウムがお好きなようで
ほかにも…

キビタイボウシインコちゃん(?)はお家から出ているし、

タイハクオウムくん(?)は道を歩いているし、と自由奔放な様子でした。
逃げないなんてすごいですね。
うちの子は極度のビビリだから外界に出したらたいへんです。

オウム&インコをずっと見ていたいところですがガイドツアー中ですので先へ〜。

展望のよい江ノ浦大橋に着きました。
ループ橋になっています。

今は一回転していますが昔は右下の道に続いていてαのような形をしていたので地元の方はアルファ橋と呼んでいるんですって。

アルファ橋の歩道階段を上がって魚まちを見ると…

わぁ、家がびっしり!

反対側も密集していました。
魚まちはけっこう大きいんですね。
以前は映画館が何軒もあったぐらい漁師町として栄えたんですって。

橋を下りて江ノ浦湾に沿った干物(ひもの)通りへ。
ここにもおもしろいものがあります。

江ノ浦港昇降橋です。

これは歩行者、二輪車専用の橋で普段は下りていますが船がここを通るとき、橋が上がるんです。

魚まちでは船が優先。
船が来ると歩行者も二輪車も橋の手前で待たなければならないそう。

上がるところを見たいですね!

「うーん、こうやって説明しているうちに船が来ることがよくあるんやけど今日はそう、うまくはいかんなぁ」
と植田さんが言って次のポイントへ行こうとしたとき

急にブザーとアメージンググレイスの音楽が流れて…

橋が上がり始めた!

うわ〜
なんてラッキーなんでしょう。

昇降橋が上がりきると船が通ります。
1分ほどの動画でご覧ください。

橋の高さに比べてちょっと船が小さかったですかね… ^^;
船に高い柱があるので橋も高く上げないとならないんですって。

街中を歩いて中心部へ戻りました。

そして立ち寄ったのは仏光寺。

ここには津波流死塔という石塔が2つあります。

ひとつは宝永4年(1707)、もうひとつは安政元年(1854)に起きた津波の犠牲者を供養するためのもの。
宝永4年の津波では魚まち(旧地名:長島浦)で500人もの人が亡くなったそうです。

石塔には多くの方が亡くなったことに加え「大地震の際には覚悟すること」と書かれています。
魚まちではこの言葉を教訓にしているという話でした。

続きまして休憩所に立ち寄りました。

開館時間中は誰でも入って休めるそうです。
この建物は大正時代に公衆浴場として建てられ、その後、食堂として使われていたそうです。

なかに入ると、昭和初期でしょうか?
私が生まれるよりかなり前のものが展示されていました。

左の扇風機は小さいころ似たようなデザインのものがウチにあったかも…。

タイムスリップしたような感じがします。

台所はこんな造りだったのですね。
流しは今のキッチンよりだいぶ低かったですよ。

休憩所では「かんからこぼしと治郎左衛門」というこの地に伝わる昔話があり、影絵の上映を見ることができます。

かんからこぼしというのはカッパのことで、悪さをするカッパを治郎左衛門がこらしめるところから話が始まります。
とってもおもしろいお話でした。

あ〜!だから植田さんのカフェにカッパがいたんですね。
なんでカッパなの?ってずっと不思議に思っていたけれど、ここでやっとつながりました。

そして上映後に植田さんがある男性を紹介してくださいました。

休憩所お向かいにお住いのこのおじさまはかんからこぼしの昔話に関係がある方なんですよ。
私がカッパの腕に手を添えていることとつながりがあります。

どのようなご関係かは…
魚まちを訪ねてのお楽しみ。

私は驚きと感動のあまり、失礼ながら「うっそ〜!!!」と大きな声をあげてしまいました(笑)。
かなり粋な演出でした。

その後、植田さんとともに長島神社へ。

船だんじりという激しいお祭りが行われることで知られる神社です。

ここに生えるクスノキは樹齢1000年ともいわれる大樹。

コブがたくさんついた幹は迫力があり一見の価値があります。
魚まちに来たらぜひお参りしてみてください。

この日はまだ歩かなければならなかったのでショートバージョンでガイドしていただきました。

でも、地元の方にガイドしていただくととっても楽しいです。
充実した魚まち散策となりました。

ガイドをご希望される方は「古道魚まち歩観会(あるかんかい)」

魚まちにはマンボウに番号が入った案内板があり、

道の駅や案内所などで手に入る「魚まち散策マップ」を見ながら歩くとわかりやすいです
(ネットでダウンロードもできます)。

ぜひご活用を!

そうそう、魚まちの入口に「卵卵ふわぁ〜む」という卵スイーツのお店があります。

スイーツ男子Yさんにシュークリームがおいしいと教えていただき、寄るのを楽しみにしていたのですがこの日、
まさかの定休日。
残念残念としょんぼりしていたら後日、Yさんが差し入れをしてくださいました。

それがこちら。

外からの写真ではわからないと思いますが…^^;
卵の味が濃厚なとろ〜りカスタードがずっしり入っていておいしかったです。

さらに驚いたのがこれ。

卵の殻どこにも割れ目や穴はないのに…

割ると中がプリンになっている〜!

これは家に帰ってからみっちゃんと食べたのですがみっちゃんが、どうしてこうなるのかさっぱりわからんと真剣に悩んでいました。

話題になること間違いなし!
こちらもおすすめです。

Yさん、ごちそうさまでした〜。

魚まちを案内していただいた植田さんと別れて伊勢路をさらに進みます。

魚まちからしばらくは国道42号の歩道歩きです。
また雨だ〜。
日本有数の降水量を誇る地方ですものね。

長島造船が見えてきました。

大きな造船所で雰囲気があります。
植田さんが大型船もここで修理するんだと言っていました。

造船所のところにコンビニがあります。
この先はあんまりお店がないので買い物をするならここで済ませましょう。

ひもの屋さんの先で左の細い道に入ります。
踏切を渡ると一石(いっこく)峠の入口。

入口では丸い頭がかわいらしいお地蔵さまが迎えてくれました。

一石峠は短く、高低差もあまりないのですぐに越えられます。

新宮まで90km地点。
着々と距離が縮まっていきます。

舗装路を歩いて今日の宿泊地である古里という集落をめざします。

古里が見えてきました。

さらに車道を歩きます。

今日で5日目。
一日中歩いているとさすがに足が重くなります。
「足が棒になる」とはよく言ったものだなぁと思いました。

この日のお宿は古里集落の中にある旅館・紀伊の松島さん。

三重の名物がデザインされた玄関マットがかわいい。

贅沢にも離れの大きなお部屋に泊まらせてもらいました。

松島さんもお料理がとってもおいしいです。
めずらしいお魚も食卓に並びましたよ。

ユメカサゴの煮付け。
白身がやわらかく、程よく脂がのっていてご飯によく合いました。

ユメカサゴという名は聞いたことなかったのですがノドグロのことなのですね。

こちらはサバフグの唐揚げ。
プリプリと締まった身ですが鶏肉よりやわらかく、ジューシーでした。

そうそう、三重県では「みえ食旅パスポート」というキャンペーンをやっていて、提携している飲食店やお土産物屋さんなどで
このパスポートを見せるといろいろなサービスが受けられます。

松島さんも提携していてチェックインの時にパスポートを提示したら夕食にマグロの山かけを一品プラスしてくれました。

「みえ食旅パスポート」は観光案内所や道の駅などの観光施設で無料配布しています。

提携店が多く、いろいろなところで使えるので三重に行くなら絶対にお得です。
(私ももっと早く気付けばよかったよ)

みなさんもぜひ活用してください〜。

松島さんにもお風呂はありますがせっかくなので歩いて数分のところのきいながしま古里温泉に行きました。

1日たっぷり歩いてもおいしいものをいただいて、温泉であたたまり、ぐっすり眠るとまた翌日は元気復活するよ!